平成21年度文部科学省戦略的大学連携支援事業に採択された「相互評価に基づく学士課程教育質保証システムの創出-国公私立4大学IRネットワーク」において、学生の視点を重視し、学生に確実に成果を身につけさせるといった「学生本位の改革」を目指し、同志社大学が代表校となり、北海道大学、大阪府立大学、甲南大学と連携を図りながら、IRの推進を通じて連携大学間の「相互評価」を活かした教育の質保証の枠組み整備に取り組んできました。
 質の保証を推進するさまざまな方策を、すでに多くの大学が導入・実施しています。連携事業では、シラバス、GPA制度、CAP制、学生調査等を導入し、学位授与の方針、教育課程編成・実施の方針、入学者受け入れの方針という3つの方針を設定することを教育の質保証の「第一ステージ」と定義し、第一ステージからの離陸を推進してきました。具体的には、教育成果を測定するために、学生調査による間接アセスメントと、各大学内に散在している学生、教学などに関する情報を収集・管理するというデータの一元化を促進し、それらの結果を単位の実質化や学生の学習時間の確保に結びつける教育環境の整備を意味する「第二ステージ」の本格的な推進です。こうした第二ステージにおいては、シラバス、GPA制度、CAP制を機能させ、教育の質保証を促進していくためには、IR(インスティテューショナル・リサーチ)と呼ばれる機能の開発が有効です。
 IRとは本来、教育、経営、財務情報を含む大学内部のさまざまなデータの入手や分析と管理、戦略計画の策定、大学の教育プログラムのレビューと点検など包括的な内容を意味しますが、我々の連携事業では、教学に特化したIR活動に焦点を置いて、連携事業を進めてきました。ここでは特に、①個別大学内での改善のための調査・分析と、IR先進国ですでに行われている②ベンチマーキングのための複数機関間比較や全国調査による自機関の相対的な位置付けのための調査・分析という両方のIR機能に注目しました。連携事業で行ってきた「IRを通じての相互評価」の主要な課題は、この②ベンチマーキングのための複数機関間比較を通じて、教育課程の充実へと結びつけていく質保証の枠組みの整備です。具体的には、4大学共通の学生調査を活用して学生の自己評価による間接アセスメントを実施し、3年間にわたり、学生の単位取得状況や学習行動、学習成果、教育の効果等に関する基礎データ(ベースライン・データ)を蓄積し、分析します。さらに、大学データと大学内にある直接評価指標となる学生データとベースライン・データを4大学連携事業により開発したシステムにより、個別の大学での学生の教育効果の測定および連携大学間での相互評価を可能にしてきました。
 こうしたこれまでの取組の成果をより幅広く展開することにより、高等教育機関全体における学士課程教育の質保証システムを推進していくことを企図しました。そのためには、コンソーシアムの形成によって、より多くの高等教育機関が参加できることが不可欠です。そして、一大学内ではなかなか進展できない教学IRを、4大学の連携により開発してきたシステムとノウハウを基盤として設立する教学IRを基盤とするコンソーシアムに参加することにより、より迅速に進展させることが期待できます。われわれは、学士課程教育の質保証システムを「大学IRコンソーシアム」を拠点として進展させることを目的に本コンソーシアムを設立するものであり、国公私立大学の枠組みを超え、一校でも多くの高等教育機関が「大学IRコンソーシアム」に参加することを期待します。

お知らせ

2013.04.01
設備メンテナンス作業のため、2013年4月7日(日)10:00~16:00までIRシステムを停止いたします。メンテナンス中は、ご利用いただけません。
2013.04.01
2013年3月31日(日)までの「お知らせ」はこちらです。
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