大学IRコンソーシアム


特徴

 大学IRコンソーシアムの学生調査は、学習プロセスの間接アセスメントとして利用できます。学生の学習行動や学習時間、能力に関する自己評価、満足度を中心とした調査項目が含まれており、学生自身が大学での学びをどのように受けとめて、どのように評価しているのかを調べます。米国の大学生調査NSSE(National Survey of Student Engagement)やCIRP(Cooperative Institutional Research Program)をモデルとしており、会員校が共通の調査項目で実施するため、ベンチマーク可能な標準調査として位置づけられます。学生調査の結果をコンソーシアム会員校全体と比較することで、各大学の特徴を見出すことができます。
学生調査の活用  また、学生調査を継続することで、学生の経年変化や成長を調べることができます。学内にある教学データとリンクさせることで、学習成果に関する直接アセスメントと、学生調査から得られる学習プロセスを組み合わせて分析することも可能です。
 このように、学生調査を教育アセスメントとして用いることで、各大学における教育の標準性を検証することや特色を抽出することにつながります。アセスメントの結果は、教学マネジメントの支援や教育の内部質保証のエビデンスとして役立ちます。このほか、機関評価(法人評価)や認証評価といった各種外部評価のレポート(報告書)にも活用可能です。

(1)相互比較(2)経年比較(3)教学データとのリンク
自学の学生調査の結果と会員校全体の比較を通じて、自学の特徴を探る。 数年分の学生調査データを蓄積し、学生たちの経年変化を調べる。 学生調査と学内に存在する成績等の教学データとリンクさせて分析する。
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調査票

 大学IRコンソーシアムの学生調査は、次のような国内外の理論的および実証的研究を参考に開発しています。


 1つは、学生の情緒的、認知的側面を重視した日本版大学生調査研究プログラム JCIRPを参考にしています。JCIRPは大学、短期大学を対象とした学生調査で、国内ですでに十年に及ぶ理論的、実証的な研究蓄積があります。
 もう1つ参考にしたのは、欧州評議会 Council of Europe のヨーロッパ言語共通参照枠組み CEFR(Common European Framework of Reference of Languages)です。CEFRは、外国語教育のガイドラインとして、EUで開発、導入されているものです。具体的には、聞く、読む、話す、表現 、書く の5技能について学習者の外国語到達度(レベル)を、「~ができる(can do)」を用いた能力記述文で測定します。この指標は、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語等、さまざまな言語に適用されています。国内の高等教育機関の国際化を推進するうえで、外国語教育に着目することは意義があります。大学IRコンソーシアムでは、国内の多くの大学で設置されている教育プログラムである「英語」に焦点を絞り、CEFR尺度を用いて学生たちの英語運用能力を測定することにしました。この測定結果を、大学における英語教育プログラムの検討材料に活かしていく予定です。

 調査票は、初年次を対象とした「一年生調査」とそれ以外の学生を対象とした「上級生調査」の2種類を準備しています。主要な調査項目は次のとおりです。1年次の様子と上級生になった時点での様子を比較できるように、調査項目はほぼ同一です。調査項目の内容については、大学IRコンソーシアムの学生調査部会が検討のうえ、決定します。

調査名(1)「一年生調査」(2)「上級生調査」
対象学年1年生2~4年生
主要調査項目 ・学籍番号、プロフィール
・授業経験
・学習行動、受講態度
・正課内外の活動時間
・知識・能力の獲得状況
・英語運用能力のレベル
・大学生活、大学教育に対する満足感
・将来イメージ
・入学前の学習経験
・学籍番号、プロフィール
・授業経験
・学習行動、受講態度
・「正課内外の活動時間
・知識・能力の獲得状況
・英語運用能力のレベル
・大学生活、大学教育に対する満足感
・将来イメージ
・在学中に経験したいこと
回答所要時間(目安)10~15分10~15分


実施方法

 学生調査の実施方法は、各会員校が自由に選ぶことができます。詳しくは、大学IRコンソーシアムの事務局までご相談ください。

調査対象者の範囲
  • 全学
  • 各部局 (センター、学部単位の参加も可能です)
対象学生数(調査規模)
  • 全数調査
  • 標本調査
実施方法(調査モード)
  • マークシート (オプション提供)
  • Webアンケートシステム (オプション提供)
  • 個別大学独自の方法
調査時期 10-12月半ばの期間で、各会員校のご都合に合わせて実施してください。たとえば、
  • 10月中(1か月間)
  • 11月前半の1週間に集中的に
  • 11月から12月上旬にかけて  など
調査票配布・回収方法
  • 授業中に配布回収(集合調査)
  • 授業中に配布、授業時間外に回答、後日回収
  • 授業時間外に回答 (Webアンケートシステムを使う場合など)

調査結果

 2012年度以降の学生調査の結果は、IRシステム(IRiS)を活用して公開する予定です。調査報告書等の紙媒体での公表予定はありません。
 大学IRコンソーシアムの創設に先行して、同志社大学、北海道大学、大阪府立大学、甲南大学の4大学では、2009年度から3年間にわたり学生調査を行いました。この学生調査は、文部科学省平成21年度「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」相互評価に基づく学士課程教育質保証システムの創出-国公私立4大学IRネットワークの事業の一環として実施しました。


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